身滌祓詞
高天原に神留坐す皇親神漏岐神漏美の命以て 神随と所知食て皇祖の御身之穢濁を滌去とて 粟水門及速吸名門に往坐て興言して詔曰 此の二門は太急しと日向の立花の小戸の阿波岐原に往坐て 上津瀬は太疾く下津瀬は太弱とて 中津瀬に濯払賜ふ時生坐る 九柱神等祓賜ひ清賜ふ 神直日大直日二柱神等は 八十禍事を直賜ひ 禍津日神の禍有しめず 住吉に斎奉 底筒男命 中筒男命 表筒男命 又阿雲連等が所祭 底津少童命 中津少童命 表津少童命 諸の汚穢を祓清賜を 瀬織津姫神 海原に持出なむ 如此持出しを 速秋津姫神 速吸名門へ持加加呑て 気吹戸主神 根国底国へ気吹放ちて 汚穢と云濁悪は有じと 祓賜ひ清賜へと白言の由を 祓戸神等 及 月山大神 出羽大神 湯殿山大神等共に所聞食と恐み恐みも白す