伊勢内宮神前祝詞（いせないくうしんぜんのりと）

神風（かむかぜ）の伊勢国（いせのくに）　拆鈴（さくすゞ）五十鈴原（いすゞのはら）の底津（そこつ）石根（いはね）に　大宮柱（おおみやばしら）太敷立（ふとしきたて）　高天原（たかあまのはら）に比木（ひぎ）高知（たかしり）て鎮座坐（しづまりまします）　掛巻（かけまく）も綾（あや）に尊（たふと）き天照皇大御神（あまてらすすめおほみかみ）　亦（また）の御称（みな）は撞賢木（つきさかき）厳之御魂（いづのみたま）天疏（あまざかる）向津比売（むかつひめ）之（の）命（みこと）　亦（また）の御号（みな）は天照（あまてらす）大日孁之命（おほひるめのみこと）の　大朝廷（おほみかど）を祝斎（いはひまつり）て　云巻（いはまく）も畏加礼（かしこかれ）と　天津（あまつ）日嗣（ひつぎ）知食（しろしめす）皇命（すめらみこと）の大御代（おほみよ）を　常磐（ときは）に堅磐（かきは）に護（まも）り奉給（たてまつりたま）ひ　現（うつし）き青人草（あをひとぐさ）をも恵（めぐ）み幸（さきは）へ給（たま）へる　広（ひろ）く厚（あつ）き御恩頼（みめぐみ）に報（むく）ひ奉（たてまつ）ると　称辞（たゝへごと）竟奉（をへまつ）りて拝（をろが）み奉（たてまつ）る状（さま）を　平（たひら）けく安（やすら）けく聞食（きこしめせ）と恐（かしこ）み恐（かしこ）みも白（まを）す